Good Job Creations (Singapore) Pte Ltd.

2時間の請求書処理が10分に
プロセスの可視化でコンプライアンス強化も実現

Good Job Creations (Singapore) Pte Ltd.

東証一部上場の親会社を持ち、シンガポールでは年間300人以上の転職を支援するGood Job Creations (Singapore) Pte. Ltd.。コロナ禍を乗り越え、東南アジアでの積極的な事業展開に向け抜本的な業務の見直しを図っています。Bill One導入前の課題や具体的な効果について伺いました。

目 的
  • 月次決算の加速
  • 経理業務の効率化
  • 人的リソースの有効活用
課 題
  • 請求書処理業務の迅速化
  • 支払い遅延・二重請求の防止
  • 監査業務の効率化
効 果
  • 2時間の作業が10分に
  • コンプライアンスの強化
  • 経理スタッフのモチベーションアップ
カスタマーサクセスチームが
システム定着まで親切・丁寧に伴走
[ お話を伺った方 ]

Managing Director / 芝崎公哉氏
Accounts & Finance Lead / Jenny Chuah氏
Accounts & Finance Manager / May Chai氏

手作業による膨大な請求書処理で
支払遅延や二重請求が発生していました

– Managing Director 芝崎公哉様

事業内容について

芝崎様 Good Job Creations (Singapore) Pte Ltd.は、シンガポールを拠点とする人材紹介・人材派遣・就労ビザ申請代行などを業務とする日系企業です。東京に本社を置く総合人材サービス業「株式会社ウィルグループ」の子会社にあたり、2011年に前身の現地企業が買収される形でグループ入りしました。

当初は人材紹介事業が業務の中心でしたが、私がManaging Directorに就任した2018年4月以降は人材派遣事業にも乗り出しました。シンガポールにおける日系の人材紹介市場は規模が限定的で、そこに甘んじていては成長に限りがあります。ビジネスは常に拡大を目指すべきというのが私の強い信念で、それが会社のみならず、社員の成長にもつながると確信しています。

Bill One導入前の状況について

芝崎様 最終決裁権者の私の下には、署名(決裁のサイン)を求めて1ヵ月に30~40もの請求書データが送られて来ます。その度に当該ファイルを一つ一つ開き、内容を確認することが日課となっていました。ところが会社が成長するにつれ業務も複雑となり、請求書ファイルだけで は具体的な中身を十分に理解することができないケースが目立つようになって来ました。何の請求なのか、一見しただけでは見当がつかないものも少なからず含まれていました。

内容を把握するためには、関連ファイルをいくつも開かなくてはなりません。また、署名後に私から当該ファイルをメールに添付し送信するなど手作業での処理が多く、無駄な手間と時間がかかっていました。

山積していた課題

Jenny様 私たち会計担当者にとっても同様でした。請求書処理にかかる膨大な時間をどうにかできないものか。これが当時の最大の課題でした。専用のメールアドレス宛てに毎日のように取引先から届く請求書。会計担当者はそれらを一つ一つスキャンして、データベースにアップロードします。それだけでも大変な作業です。手間や時間の制約もあり、とても中身のチェックまで十分に行えていませんでした。

そのため、処理の遅れによる支払い遅延や、過払い、場合によっては同じ請求書を2度計上してしまうこともありました。会計担当者は請求書を受け取る度に繰り返し確認作業を行っていましたが、時間がかかる一方でチェック漏れは完全にはなくなりません。課題はいつも山積みでした。

芝崎様 物品やサービスを購入し、先方から請求書が届いて支払いが行われるまで、一般的にはさまざまな承認プロセスがあります。課長、部長と決裁が上がる中で、部署ごとに話し合いや確認作業が行われているはずです。ところが、Bill Oneの導入前は、この過程がほとんど見えませんでした。確認する手段がなかったのです。「マネージャーの許可はもらっています」という言葉だけが決裁を行う根拠となっていたのです。

2時間かかっていた請求書処理が10分に短縮され、
月次決算業務の効率化につながりました

– Accounts & Finance Lead / Jenny Chuah様、Accounts & Finance Manager / May Chai様

Bill One導入による効果

芝崎様 導入により、請求書の承認プロセスにかかる時間が大幅に短縮されました。それ以前は月に2回、平均してそれぞれ約1時間をかけて決裁手続きを行っていました。つまり、毎月2時間をかけて、請求書を処理していたことになります。しかし、導入後はこれがわずか10分に短縮され、月次決算業務の効率化につながりました。Managing Directorとして、この時間を有効に使えるようになったことは言うまでもありません。確認作業にかかるストレスからも解放されました。

承認プロセスが見えるようになったことも非常に良い点です。例えば、ある購買案件があったとします。従来は、最終決裁権者の私に承認を求める報告が上がって来るまで、その過程はほとんど知ることがありませんでした。どこかで滞留しているのかもしれない。それすらも確認するのに労力を要していました。導入によってプロセスの「見える化」が進み、課題は一気に解決しました。

可視化はまた、コンプライアンス上の問題解決にも効果を発揮しています。承認プロセスが見えないことが原因で不適切な支出やトラブルが起こりがちですが、こうしたリスクの芽を事前に摘んでくれたのもBill Oneでした。安心して業務を遂行することができるようになりました。

得られたのはそれだけではありません。何よりも、こうした情報共有を行うことによって実現し得る新たな営業のカタチについても認識を持つことができました。

会計事務上の効果

May Chai様 会計担当者にとって、請求書のスキャニング及びアップロードの作業から解放されたことは最も大きな効果だと思います。導入後、請求書のデータベース化はBill Oneによって自動的に行われているため、他の業務に当てる時間が確保できるようになり、業務のミスも少なくなりました。

Bill Oneにはリマインダー機能も実装されており、これも大変役立っています。例えば、ある購入申請が承認されなかったとします。その場合、従来ならば私たち会計担当者から当該担当者宛てに一つ一つ連絡メールを送っていたのですが、こうした作業が一切不要になりました。自動的にリマインダーが送信され、連絡漏れもなくなりました。

Jenny様 会計監査における事務処理も大幅に減りました。これまでは決算期を迎えるたびに膨大な紙の書類を用意し、提出しなければなりませんでした。ところが、導入を機にこうした作業が全く要らなくなりました。外部の監査法人にBill Oneのログデータを送るだけ。とても業務が楽になり、仕事にも余裕が持てるようになりました。

カスタマーサービスについて

May Chai様 Bill One導入に際しては、果たして自分たちに使いこなせるのか、Sansan社から十分なサポートを受けられるのかといった心配もありましたが、カスタマーサクセスのチームが、システムが定着するまで親切・丁寧に伴走してくれたため、安心して利用することができました。

Jenny様 社内向けに繰り返しプレゼンを実施してくれたほか、定着が図られるよう個別の相談にも乗っていただきました。請求書の発行元である取引先に対しても、送付方法や送付先など丁寧に説明をしてくださいました。

芝崎様 導入がスムーズに進んだもう一つの理由に、Sansan社が作成した標準作業手順書(Standard Operating Procedures)といういわゆるマニュアルの存在があると思います。分かりやすくまとめられ、支払い処理の方法や承認の取り方など全員が理解するには十分な内容でした。Bill Oneの設計そのものもシンプルで、カスタマイズが容易な点も社内への浸透を後押ししました。

Bill One導入をはじめとする業務の抜本的な見直しが
組織を強靭なものに変えてくれました

– Managing Director 芝崎公哉様

コロナ禍と今後の事業展開について

芝崎様 2020年から深刻化した新型コロナは、シンガポール市場にも大きな影を落としました。外出制限措置(サーキットブレーカー)が講じられたことから人材紹介業の売り上げは急落し、創業以来の危機に見舞われました。ただ、こうした中にあっても、減給することなく社員全員に給与を支払うことができたことは当社の誇りと考えています。

その背景には、シンガポール政府からの補助金や取引先からの協力もありました。その中でも大きく作用したと思っているのが、目先の利益に囚われない将来を見据えた営業力です。明日どうなるかも分からない不透明な中で、社員一人一人が存分に力を発揮してくれました。

こうした動きを背後から強力に支援してくれたのが、Bill Oneの導入など業務の抜本的な見直しです。徹底した無駄の見直しとコストの削減。これらは、会社という組織を強靱なものに変えてくれました。今後も積極的な事業展開を模索していく体制が整いました。