TSK ENGINEERING (THAILAND) CO., LTD.

単純作業のデジタル化で
月次業務の効率化・全社員の柔軟な働き方を実現

TSK ENGINEERING (THAILAND) CO., LTD.

月島ホールディングスの子会社として1993年からタイでプラント設計や化学・食品・医薬品分野におけるEPC事業などを手掛ける TSK ENGINEERING (THAILAND) CO., LTD.。コロナ禍をきっかけに、働き方の多様化と決済処理の迅速化に取り組む同社に、Bill One 導入がもたらした効果や今後の展望について伺いました。

目 的
  • 社内回覧のデジタル化
  • 経理業務の効率化・高度化
  • 場所を問わずアクセス可能なデータベースの構築
課 題
  • 承認遅延・社内回覧の紛失
  • データの誤入力・重複入力
  • 柔軟性に欠ける経理部門の働き方
効 果
  • 月次作業の効率化・一元化
  • 会計システムとの連携による照合作業の効率化
  • 柔軟な働き方の実現
柔軟な働き方の実現と
決済処理の迅速化を目的に
[ お話を伺った方 ]

経理部 / Accounting Specialist 今村盛仁様
経理部 / Leader Rungtiwa Klindokmai様
経理部 / Accountant Pranpriya Panpiti様
購買部 / Manager Phansin Yuanghiran様
エンジニアリング部 / Manager Wannarat Kaewhirun様

経理担当者はシステムへの重複入力に時間と手間がかかっており、
書類の紛失も問題になっていました

事業内容について

Pranpriya Panpit様(左)、
Rungtiwa Klindokmai様(右)

当社は月島ホールディングス株式会社のタイ現地法人として、1993年の設立以来タイやASEAN諸国へ進出する製造業のお客様をサポートして参りました。創業期から続く製糖に関する事業だけでなく、現在は化学・食品・医薬品などのプラント建設に係るEPC事業やメンテナンス等の事業を主力としています。また、月島グループの高速撹拌機・乳化機メーカーであるプライミクス社のタイにおける正規販売店となっており、製品だけでなく工事やメンテナンス等の幅広いサービスも提供可能になりました。顧客ファーストの観点から要所に日本人スタッフを配置し、日本品質のプラントをタイ価格でご提供する体制を整えています。

Bill One 導入前の課題

経理部:各種プラントの建設や産業機械を取り扱っている当社では、ベンダーが作成する見積書に始まり、これに対する当社からの発注書、製品が収められると同時に届く納品書に請求書と、取引先との間で膨大な書類が紙ベースで交わされていました。繁忙期には10分おきにベンダーからの請求書がオフィスに届くほどで、経理担当者はその度に業務を中断し、集中力が途切れてしまっていました。

請求書を受け取った経理担当者はこれを会計システム、インターネットバンキングに都度手入力しており、当然に起こり得る誤入力や重複入力に時間と手間がかかっていました。また、社内承認を得るための書類の回覧を紙で行なっていたため、どこで承認が止まっているのかの追跡が困難だったり、書類の紛失が発生したりしていたことも社内で問題視されていました。

柔軟な働き方の実現と決済処理の迅速化を目的に
新しいツールを探している中で、Bill One に出会いました

Wannarat Kaewhirun様

導入のきっかけ

経理部:大きなきっかけとなったのは、コロナ禍で始まった在宅勤務です。紙管理だったことから、在宅勤務が開始されても経理担当者だけはどうしても出社が必要でした。承認が必要な書類をスキャンして在宅勤務の人に送っていたため、不便なだけでなく承認の遅延も発生していました。柔軟な働き方の実現と決済処理の迅速化を目的に新しいツールを探している中で、Bill One に出会いました。

導入時の混乱は

経理部:タイ法人始まって以来の大がかりなシステムの見直しだったため、当初は社員が受け入れてくれるのか危惧していましたが予想に反し非常にスムーズでした。事業所の規模がまだ大きくなく、社内コンセンサスがスムーズに通りやすいということもありますが、新しいもの好きで好奇心旺盛なタイ人気質によるものなのかなと思っています。比較的若いスタッフが揃っているので、IT機器やシステムも受け入れやすく、自ら Bill One を積極的に採り入れ、活用を進めていきました。

購買部:実際に使用を開始した頃は、ベンダーに仕組みを理解してもらうのに苦労しました。プロセスとしては請求書の送付先を変更してもらうだけなのですが、ベンダーが Bill One を知らないため、「Bill One とは何か」、「どこにあるのか」、「取引の流れはどうなるのか」などたくさんの質問を受けました。Bill One チームは説明資料を提供してくれるなど親身にサポートいただきましたし、ベンダーも我々の説明に真摯に耳を傾けてくれ、活用推進にあたり周りの協力は大きかったです。

1つの取引の登録に2分ほどかかっていたのが、
20の取引でも1分以内に完了できるようになりました

導入後の効果

Phansin Yuanghiran様

経理部:請求書の受領を全て Bill One が代行してくれることで、オフィスに請求書が届くこともなくなり、自身の業務に集中できるようになりました。導入前までずっと手入力していた情報は、データ化された請求書情報を基に Bill One 上で仕訳データを作成し、CSVファイルとして出力したものを会計システムに取り込んでいます。個別に手入力するよりもはるかに効率的で、導入前は1つの取引を登録するのに2分ほどかかっていましたが、今では20の取引でも1分以内に完了できます。承認プロセスも、紙書類の回覧から Bill One 上で承認ボタンを押すだけになり、コンプライアンスの強化にも繋がりました。電帳法が進んでいる国とは異なり、タイでは依然として請求書原本のファイリングが法令で要求されています。そのため、本格的な運用開始には至っておりませんが、法改正が進み、紙原本への依存度が下がってきたら、ベンダーアカウントによる請求書アップロード等の機能が更なる生産性向上に貢献すると期待しています。重複データの検知アラート機能は標準機能として備わっていますし、システム内で各請求書データ毎のコミュニケーションも可能となるため、スキャンセンターに限定した現在の運用状態よりも効率的に請求書が処理できるようになります。

購買部:従来はフローごとにシステムが異なっていましたが、Bill One に一元化できたことで社内の情報共有がより円滑になりました。調達プロセスでは従来、請求書を確認したり過去のデータを取得したりする場合、都度、経理部門に依頼する必要がありました。現在は Bill One 上で名前、注文番号、日付などを検索するだけで誰でも簡単に欲しいデータを取得することができます。Bill One から自動で通知が来るため、請求書毎の回覧状況や確認事項の履歴などが容易に把握できるようになりました。

エンジニアリング部:バックオフィス業務以外にも、図面を描いているエンジニアは、ネット環境さえあれば何時でもどこでも書類紛失のリスクも無く回覧を進めることが出来るためとても重宝しています。このように、今後活用を進める中で各々の業務プロセス改善を通じ、社員も Bill One の有用性をより理解してくれるものと思います。

発注書と請求書情報の自動照合による月次決算の
更なる加速に期待しています

今村盛仁様

導入による副次的効果

経理部:Bill One の導入は在宅勤務の在り方も劇的に変化させました。洪水の発生や治安の悪化など、当社ではこれまでも部分的に在宅勤務の制度は存在していましたが、郵便物を受け取るために出社しなければならなかったり、一部の書類を自宅に持ち帰って作業することもあったりと、機動性に乏しいのが現実でした。

コロナ禍以降は、選択的在宅勤務制度を導入し、毎週、所定の日数出社すれば残りは在宅勤務を認めています。紙が社員を事務所に拘束する力が Bill One 導入で大幅に軽減されたことで、在宅勤務奨励時に懸念される業務停滞も無く、以前と比べて柔軟性のある働き方が出来るようになりました。

Bill One を活用した今後の展望

経理部:他のシステムにも請求書データを活用していきたいと思っています。現在、購買情報との突合を進めており、発注書と請求書情報が自動照合できるようになれば、月次決算の更なる加速が期待できます。今後も単純作業はデジタル化してマニュアルワークを減らしていき、更なる生産性向上を目指していきます。

 

※本資料は2024年3月に作成されました。掲載されている内容は作成時点の情報です。